避難生活における障害のあるかたの困りごと・解決方策の整理 ~避難生活における障害のあるかたの困りごとに関する研究~ 令和7 かっこ 2025年3月 社会福祉法人全国社会福祉協議会 障害関係団体連絡協議会「避難生活における障害のあるかたの困りごとに関する研究」委員会  はじめに  障害関係団体連絡協議会は、当事者団体を中心とする 20の全国団体が参画し、社会福祉法人全国社会福祉協議会に事務局を置く組織である。障害当事者の視点で、絶えず変化する障害者を取り巻く環境や施策をふまえ、近年は主に障害者の地域での安全・安心な生活の実現に向けた調査研究や提言等の活動に取り組んでいる。  令和4 かっこ  2022年度には「避難生活における障害のあるかたの困りごとに関する研究」委員会を立ち上げ、令和5 かっこ 2023年度に一人ひとりの障害者の避難生活での悩みや地域生活を支える社会環境の整備や支え合いの実態、あるいは、避難訓練等への当事者参加状況等の現状と見えてきた課題、解決策を整理した。  本報告書は、これらの整理に加え、17の本会構成団体におこなったヒアリングをもとに、避難生活における障害のあるかたの困りごと・解決方策・課題等を収集・整理し、さらに令和6年能登半島地震の経験も加味したうえでとりまとめたものである。  すべての住民が安全・安心に地域で暮らすことができるよう、本報告書が全国各地の行政機関や関係団体に共有され、地域共生社会の実現をめざして、より豊かな生活を営むことができる地域づくりの一助となることを期待している。  令和7 かっこ 2025年3月 社会福祉法人全国社会福祉協議会 障害関係団体連絡協議会 会長 阿部一彦 もくじ P1 はじめに P4 いち 本研究のねらい P5 に 本研究のプロセスと整理の仕方 P6 令和6年能登半島地震についてのコラム1 P7 さん 困りごと・解決方策 1 避難所での困りごと 1. 福祉専門職との連携 P10 2. 医療 かっこ 医療体制、医療専門職との連携、投薬など P12 3. 情報保障 P16 4. 避難所内外の移動 P18 5. 周囲の理解 P21 6. その他 P25 令和6年能登半島地震についてのコラム2 P26 2 自宅等での困りごと 1. 福祉専門職との連携 P28 2. 医療 かっこ 医療体制、医療専門職との連携、投薬など P32 3. 情報保障 P33 4. 自宅等での移動 P34 5. 周囲の理解 P35 6. その他 P36 令和6年能登半島地震についてのコラム3 P37 3 各行政機関の災害対策における当事者参加の状況 1. 避難訓練 P40 2.マニュアル作成 P42 3.その他 P43 令和6年能登半島地震についてのコラム4 P44 4 新しい避難所運営のあり方 かっこ 提言と要望 P48 令和6年能登半島地震についてのコラム5 P49 検討経緯 P51 【ヒアリング協力団体】かっこ 「集約表」掲載順 P52 委員名簿 P53 むすびにかえて 避難場所、避難所の種類 避難場所 危険な状態が解消されるまで避難して一時的に待機する場所 避難所 一定期間滞在して避難生活を送る場所 指定一般避難所 市区町村が指定する施設 福祉避難所 「高齢者」や「障害のあるかた」などを対象に開設される施設 指定福祉避難所 指定一般避難所での共同生活を続けることが困難な高齢者や障害者、妊産婦などの特別な配慮を必要とされるかたが避難する施設 いち 本研究のねらい  近年、災害が多発している。平成23 かっこ2011年3月に起きた東日本大震災、平成26 かっこ2014年4月の熊本地震や令和6 かっこ2024年1月の令和6年能登半島地震など地震による災害だけでなく、異常気象に伴う台風や大雨による災害も毎年のように発生している。  災害発生時に最も求められるものの一つに情報がある。障害のあるかたは、障害特性により情報の多くを取得できないことがある。また、地域の防災訓練等は、障害のあるかたが避難する想定で準備されているのか。こうした議論を踏まえ、本会では、避難生活に着目し障害のあるかたの困りごとを集約し整理することとした。  地震、台風、水害など、さまざまな災害が発生し、避難所の利用機会が増える一方で、避難生活における障害のあるかたへの配慮は不十分な状況であると考える。障害のあるかたの困りごとは障害特性によってさまざまであり、避難生活では特性に応じた配慮が求められる。  本研究では、それぞれの障害特性において、避難生活で発生しうるリスクを想定し、障害のあるかた本人や家族、また、避難所を運営する自治体や地域が、平時にどのような備えをする必要があるかを明らかにしたい。また、避難所に行くことができず自宅で避難生活を送る場合の備えも考えたうえで、行政機関・地域の関係者が障害のあるかたの避難生活における困りごとに理解を深められるよう、報告書として整理したい。 に 本研究のプロセスと整理の仕方  本会はさまざまな障害種別の当事者団体や家族会、施設団体等の全国組織によって構成されており、各構成団体が捉えている災害時の困りごとやその対応、支援等は非常に多岐に渡っている。こうした事情をふまえ、まずは各団体の共通理解を得るため、令和4 かっこ 2022年12月に研究の内容や方向性を具体的に詰め、課題意識の共有を図るため NHKで放送された映像を視聴、意見交換を含めた学習会を開催した。  また、令和5 かっこ 2023年3月24日に「障害者の避難生活に関する支援について」をテーマに同志社大学社会学部社会学科の立木茂雄教授を招いて勉強会を開催した。講義後、第2回「避難生活における障害のあるかたの困りごとに関する研究」委員会を開催し 立木氏にご参加いただきアンケート調査に関する助言を受けた。  この学びを活かし、令和5 かっこ2023年6月28日から8月31日まで「避難生活における障害のあるかたの困りごとに関する研究」にかかるアンケート調査を実施し、227件の回答を得た。  アンケート調査結果をもとに、同年9月から10月にかけて、本会の 17団体にヒアリング調査を実施し、障害者やその家族などが避難生活を送る際に直面する困りごとやその解決方策、好事例を収集した。  本研究では、1 避難所で避難生活を送る際に発生する障害特性による具体的な困りごとと考えられる解決策とは何か、2 自宅等で避難生活を送る際に発生する障害特性による具体的な困りごとと考えられる解決策とは何か、それぞれ小項目を立てて整理した。さらに3 各行政機関の災害対策における当事者参加の状況、4 新しい避難所運営のあり方、を整理した。  ヒアリングの調査項目は、「福祉専門職との連携」、「医療 かっこ 医療体制、医療専門職との連携、投薬など」、「情報保障」、「避難所内外の移動」、「周囲の理解」、「その他」の6つの項目とした。  具体的な困りごと・解決方策は次ページ以降に整理した かっこ 解決方策には、課題・好事例・提案を含む。 令和6年能登半島地震についてのコラム1 「令和6年能登半島地震はっさい後の対応」 石川県肢体不自由児者父母の会連合会 事務局長 たかだ 茂  発生翌日の2日かようび 9時30ぷん、事務局から輪島市内の会員宅に電話をかけるが「・・・電話機の故障もしくはネットワークの故障」と固定電話は全てつながらなかった。珠洲市の会員さんの携帯電話にかけるとお母さんの声、「車中泊をした。山の中で街へ出るには橋が通れず、ガソリンも残り少ない」と聞くが励ますことしかできなかった。3日すいようび 事務局作成の航空写真マップで被災が心配される会員宅に連絡し安否確認を行った。9時48ふん 石川県肢連グループらいんに輪島地区のSさんと携帯で連絡が取れたと一報が入る。早速Sさんに連絡、以後Sさんを通じて会員4家族がそれぞれ無事避難していることを知る。4日もくようび 9時30ぷん、臨時役員会 かっこ対策会議 を開催。珠洲市・輪島市・門前町を除く全会員に郵送で安否確認・被害状況調査を行うこととし、携帯電話番号の明記も付け加えた。5日きんようび 肢体不自由のあるお子さん2人の金沢市内施設入所について、ソーシャルワーカーと連携を取り7日には入所することができた。今回の対応で最も有効だったのは携帯電話とグループらいんだった。Sさんを招待、情報共有することで支えあうこと、迅速に対応することができた。 さん 困りごと・解決方策 1 避難所での困りごと 1.福祉専門職との連携 <問題>かかりつけの病院へ連絡することができない。<解決方策>他機関とのスムーズな連携。 <問題>地域にいる障害者を把握してほしい。<解決方策>地域の障害者在住の名簿作成による把握。 <問題>避難先への訪問介護、看護、ヘルパー派遣が必要。<解決方策>避難所内で困った際の相談場所設置や専門職の配置・巡回。 <問題>障害特性に応じた避難先の選択。障害特性に応じた個別空間の設置。不安な声や大きな声を出してしまう人は、周囲のかたから注意をされる、苦情を言われるなどのことから、避難所に入ることが困難な人がいる。<解決方策>プライバシーの確保や落ち着ける個別の部屋を使用する。不安な声を出す理由を確認する。 <問題>騒がしい場所、知らない人の中、慣れない場所などでは、強い不安を感じて、避難所に入ることが困難な人がいる。<解決方策>関連のある施設や事業所との連携が必要。個別避難計画の中に避難所での特記事項を入れて促す。 <問題>施設や事業所では災害時に業務継続計画 かっこBCPの策定が義務づけられているが、災害時、施設や事業所が単独での業務継続が難しい。<解決方策>専門ボランティアの養成。災害時の施設・作業所の連携体制の確立。 <問題>受給者証の書き換え等福祉サービスの手続きが必要になっても対応できない。<解決方策>行政機関のスペースを確保または行政機関の職員に来てもらう。 <問題>多様かつ重複障害があるかたがいる。<解決方策>個別の障害に対応できる専門職の配置または専門職との連絡手段の確立。 <問題>食事に関すること かっこ※1  偏食・※2 アレルギー・※3 咀しゃくや嚥下障害により、提供されたものを食べられない人がいる。※1 感覚過敏、味覚過敏、触覚過敏、嗅覚過敏など。※2 小さな文字で書かれていても、気づかずに食べてしまう可能性があり注意が必要。※3 咀しゃくや嚥下が困難なため、誤嚥の危険性がある。<解決方策>食事の提供にあたってはアレルギーや偏食、咀しゃくや嚥下の困難さの有無を確認し、本人が安全に食べることができるものを提供する。 <障害種別ごとの問題>知的障害 知的障害のなかには、環境の変化による心理的負担、ストレス関連の行動、症状を訴えることが難しいということがある。<障害種別ごとの解決方策>多くのかたが避難生活をしている部屋とは別に、落ちつける部屋などを用意する。仮設住宅を短期間で準備する かっこ 簡易的なものを含む。 <障害種別ごとの問題>聴覚障害 聴覚・言語障害のなかには、コミュニケーションへの不安がある。<障害種別ごとの解決方策>障害特性を理解した専門職の配置。障害当事者 かっこ特に聞こえない・聞こえにくい人のコミュニティの確保。障害当事者団体の対策本部の設置。手話通訳者・要約筆記者の配置。音声認識アプリや筆談ボード等の用意。 <障害種別ごとの問題>発達障害 自へいスペクトラム症を中心とした発達障害があるかた、自分のおかれている状況の説明が難しいことや避難生活が長引くことにより、生活リズムが狂い、心身に不調をきたすといったことも考えられる。 <障害種別ごとの問題>重症心身障害 重症心身障害においては、医療的ケアを必要とするじ者も多く、医療機関、医療支援チームとの迅速な連携が重要となる。しん疾患のような内部疾患では、過度なストレスがかかると持病が悪化することがある。 2. 医療 かっこ 医療体制、医療専門職との連携、投薬など <問題>常用薬が切れてしまうことへの不安や常用薬が手に入るのか心配。<解決方策>お薬手帳を確認し確保する。常用薬がすぐにもらえるような入手ルートの確保・整備。 <問題>冷蔵保存が必要な薬があるため、冷蔵庫など冷やすことのできるものが必要。<解決方策>薬の冷蔵保存ができるように冷蔵庫や代用できるBOXの設置。電源の確保。 <問題>医療機器のなかには、人工呼吸器や酸素濃縮器、在宅酸素ボンベ、吸引器など電源を必要とする。停電により電源の確保が難しい場合、医療機器が使えなくなってしまう。<解決方策>医療相談を受けることができる専門の医師や看護師、診療所の配置。スムーズな医療機器の確保。電源の確保。移動薬局 かっこ 令和6年能登半島地震では、日本薬剤師会より「モバイルファーマシー」と呼ばれる特殊車両が派遣された。 <問題>医療従事者を確保してほしい。<解決方策>医療従事者がすぐに駆け付けられる体制づくりをする。 <問題>持病の悪化・体調不良を伝えることを控える。<解決方策>迅速な医療支援。非常用電源設備の設置。医薬品、医療用消耗品、衛生用具の備蓄。流動食の確保。自己どうにょう・インスリン注射等医療行為・医療的ケア等を行うスペース かっこ プライバシーを守るため の確保。 <問題>その他<解決方策>避難所、仮設トイレの定期的な換気・清掃・消毒の実施。生活ごみ、使用済み衛生物品等の集積場所の確保。衛生的な水の確保。 3.情報保障 <問題>情報取得のためにスマホを使用する場合、電源が必要。障害特性に応じた掲示物やアナウンスの工夫。<解決方策>電源の確保 かっこ 複数かしょ。ネット環境 かっこ わいふぁい の整備。避難所等の見取り図の掲示。障害特性に応じた掲示物やアナウンスを工夫するなど、わかりやすく情報を掲載する かっこ 専門用語を使用しない。タブレット等、音声を文字 かっこ ふりがな付き で表示、文字を音声で聞こえるようにする機器の設置。 <障害種別ごとの問題>視覚障害 音声による情報提供やアナウンスが必要だが、周りの音によってきこえない可能性がある。点字や文字が拡大されているものでの情報が必要。避難場所内での移動が困難。<障害種別ごとの解決方策>音声アナウンスや点字の活用。携帯電話・スマホを利用して個別での情報提供。避難所等の見取り図を点字で作成。 <障害種別ごとの問題>肢体不自由 周りとのコミュニケーションが取りづらい。掲示物を見に行くことが難しい。被災情報だけでなく医療面での情報が必要。<障害種別ごとの解決方策>個別の情報提供 かっこ 移動せずに情報が手元に届く工夫、メールやSNSとう。掲示物はわかりやすくメールやSNSとうに掲載する かっこ 専門用語を使用しない。 <障害種別ごとの問題>重症心身障害 情報を理解することが難しい。<障害種別ごとの解決方策>介護者が介護・看護をしながら情報を得られやすくする工夫 かっこ スマホの活用等。 <障害種別ごとの問題>知的障害 アナウンスが理解しにくい。きき取りづらい。情報の内容が理解できない。<障害種別ごとの解決方策>個別に顔を見てゆっくり丁寧にわかりやすい言葉で伝える。文字の場合はふりがなを付け読み上げ、伝えたいポイントをメモ等にして渡す。ジェスチャーや写真や絵 かっこ ピクトグラム などを使用し、優しいこえかけをする。掲示物への工夫としては、文字 かっこ ふりがな付き やイラスト、写真などでわかりやすい表現にする。 <障害種別ごとの問題>自へいスペクトラム症を中心とした発達障害 掲示に多くのことが記載されていると理解しにくくなり、勘違いや混乱が生じる可能性がある。掲示場所がわからなくて多くの人のあいだを通らなければいけない場合、大きな苦痛となるため、行くことができない人がいる。一斉アナウンスは、その内容が自分にも関係しているということに気が付かない人がいる。また、いろいろなアナウンスがあると、混乱し不安になる、騒音としてつらく感じる人もいる。※自へいスペクトラム症を中心とした発達障害や知的障害のあるかたについては、これらのことが課題となる人が少なくない。わからないことがあっても質問をすることを苦手としている人がいる。<障害種別ごとの解決方策>本人が必要としていること、関係していることに絞って伝える。関係していることについてメモを渡す。一つずつ分けてゆっくり伝えるなど、個々人の特性にあった伝え方の工夫が必要。本人が理解できない可能性がある時は、一斉アナウンスとは別に、一つずつ分けて話をし、本人が理解できていることを確認しながらすすめる。質問がなくてもわからない様子の時は、具体的でわかりやすい言葉をかけ、理解できているかどうかを確認する。知らない人とのやりとりを苦手とする人が少なくない。厳しい言葉、否定的な言葉は使わず、穏やかにゆっくりとした口調で話をする。 <障害種別ごとの問題>聴覚・言語障害 音声情報が入手できない、情報の取り違えへの不安。口頭で伝達されてもわからない。周りとのコミュニケーションが取りづらい。アナウンスが理解しにくい。きき取りづらい。<障害種別ごとの解決方策>手話通訳者・要約筆記者・もうろう者向け通訳および介助員の配置。テレビがある場合は字幕付きとする。聴覚障害者用情報受信装置『アイ・ドラゴン4』を設置し、手話、字幕付きの放送が見られるようにする。文字、筆談での情報保障 かっこ 筆記用具やコミュニケーションボードが必要。周知情報は視覚的に掲示する。音声言語が文字に代わるアプリの活用。巡回等で情報の確認と提供。 4.避難所内外の移動 <問題>トイレ、配給場所までの移動が困難。車いすでの移動に支障がないようにする。<解決方策>避難所でも特にトイレ、配給場所の近くで過ごせるように、スロープの設置や十分な通路幅の確保。スペースの確保。トイレに介護用ベッドの設置。 <障害種別ごとの問題>視覚障害 トイレ、配給場所までの移動が困難。<障害種別ごとの解決方策>歩行誘導マットを設置する。予備のはくじょうを用意する。 <障害種別ごとの問題>重症心身障害 医療機器を装着して、多くの被災者で混乱した避難所の車いす移動では回路外れや破損等に細心の注意が必要。<障害種別ごとの解決方策>避難所のバリアフリー化と車椅子が通れる十分な通路幅の確保をする。 <障害種別ごとの問題>内部障害 薬の副作用によってトイレの利用が頻繁になるかたがいる。<障害種別ごとの解決方策>可能な限りトイレの導線を近くにする。 <障害種別ごとの問題>自へいスペクトラム症を中心とした発達障害 トイレや配給場所までの移動で、知らない人が大勢いる所、騒がしい所などを通ることは、不安、苦痛を感じるなどがあり、指定された所まで行くことができないことがある。知らない人の中に一緒に並ぶことや、長い時間並ぶことがつらい人がいる。<障害種別ごとの解決方策>配給するものについて、本人が所定の場所に行って並ぶことが困難な場合は、次のような方法を検討する かっこ 本人の状態、避難所の状況により、以下を選択、組み合わせる。・本人の要望を事前に確認しておいて届ける。・同様の課題がある人を対象とする配給場所やトイレを、混雑しない落ち着いた場所に設置する。・配給するものを受け取る手順などを整理したメモなどをわたし、わかりやすくする。・必要に応じて整理券を発行して、待たなくても良いようにする。・信頼できる人が同行して、不安を低減する。※どれか一つの対応だけではなく、組み合わせが必要なこともある。 <障害種別ごとの問題>聴覚・言語障害 ドアをノックされてもわからない。<障害種別ごとの解決方策>こうい室や共同トイレ等には、「使用中」のふだがあると安心して使用できる。 5. 周囲の理解 <問題>見た目だけでは障害があるかわからない場合に理解されづらい。障害特性への理解 かっこ 医療機器などの音、においなど が不足している。<解決方策>ヘルプマークの用意 かっこ どのような障害があるかひとめでわかるように。広いスペース かっこ 空間 ・電源の確保。災害時要援護者の名簿登録を行い、災害時に登録された情報を避難所運営委員に伝えられるようにする。行政機関より配布された引継ノートに記載し避難時に携帯する。障害者や子どもが落ち着くための物 かっこ 防音ヘッドホンやちぎるための新聞紙、趣味のもの、紙と鉛筆・クレヨン、おもちゃなど を用意しておく。 <障害種別ごとの問題>視覚障害 周囲とコミュニケーションがとれず、孤立する。<障害種別ごとの解決方策>コミュニケーション方法の工夫、盲導犬の同伴についての理解が必要、障害への理解 かっこ 見えないためにぶつかってしまうことがあるなど。 <障害種別ごとの問題>内部障害 ストーマ装具の交換、衛生への配慮。<障害種別ごとの解決方策>ストーマ装具 かっこオストメイト の付け替え・洗浄のためのスペースの確保。 <障害種別ごとの問題>肢体不自由 周りの目が気になる。<障害種別ごとの解決方策>おむつ交換や経管栄養注入等に対する理解が必要。個室を設ける。 <障害種別ごとの問題>知的障害 大声での注意や、早口で話されると、不安状態・不穏状態になりやすく大声や多動が見られる。<障害種別ごとの解決方策>家族等親しく安心できる人からのサポートが必要。できれば個室を提供する。障害特性に対する説明や掲示。本人が落ち着くものを置いておく。 <障害種別ごとの問題>自へいスペクトラム症を中心とした発達障害 障害者である旨を表示しても、対応方法が正しく理解されていないことが多い。また、一人ひとりの違いもあり、必要な支援も異なる。これらのことから障害名の表示だけではわからず理解されにくい。かっこ ヘルプマークはいろいろな障害の人が利用するマークとなっており、本人が必要としている配慮や支援が伝わらない。本人が自分自身の理解として障害者と言われることに違和感をもつ人もいる かっこ 特に、知的な遅れがない人については、障害者ではないと思って生活をしてきた人がいる。実際の生活では苦手なこと困難なことがある。予想外のこと、わからないことや困りごとが生じると不安状態・不穏状態になることがある。<障害種別ごとの解決方策>避難所を利用する際に、受付用紙に視覚障害や聴覚障害などと同様に発達障害、自閉症、ADHD、知的障害などの欄を設け、障害がわかるようにする。障害名だけではわからないことがあるので、受付用紙には必要とする配慮や支援内容を記載できるようにする。また、記載内容で必要な配慮や支援方法がわからない場合は、きき取りを行い、追記できるようにする。パーテーションや個室を用意する等配慮し、本人の不安や不快な思いを軽減する。支援にあたって、支援者の思い込みで決めつけず、本人の気持ちを確認しながら対応する。クールダウンできる場所に誘導し、かっこ 生活のタイムスケジ ュールを提示して 落ち着いたら、本人の希望などを聞く。 <障害種別ごとの問題>重症心身障害 医療機器の電源の確保。医療機器作動時の音に対する理解。また、喀痰吸引や経管栄養注入など医療的ケアに対する理解。子ども用車いす、リクライニングやストレッチャー式の特殊な車いすに対する理解。<障害種別ごとの解決方策>障害特性に対する説明や掲示。 <障害種別ごとの問題>聴覚・言語障害 周囲とコミュニケーションがとれず、孤立する。<障害種別ごとの解決方策>運営側の障害への理解と視覚による情報の提供。筆記用具やコミュニケーションボードの確保と提供。 6.その他 <問題>障害別に記載したものを作ると、全体の情報が非常に多くなり、必要な情報を見つけることが難しくなることが考えられる。<解決方策>詳しい情報については電子化した情報を作成し QRコードなどで必要なことを検索しやすいシステムとする。危険性や対応方法の学び方については、個々人の障害の状態を理解して、一律の取り組みではなそれぞれに応じた工夫を行う。 <問題>団体としての安否確認の仕組みづくりが必要。<解決方策>会員同士 かっこ 仲間 のメール活用。 <問題>体験しないと、具体的な課題がわからない。<解決方策>体験訓練の実施、避難所に障害者専用トイレの設置 かっこ 介護用ベッドの設置を含む、災害時のガイドマップ等の広報、相談できる専門職の配置やボランティアの確保、自宅で避難している人がいることを留意する。 <問題>自宅に避難している人がいる。<解決方策>自宅で避難している人の確認と支援。はっさい当初から福祉避難所の開設、利用ができるような整備、電源の確保、電池の準備 かっこ 人工内耳用や補聴器用、避難所の衛生管理、衛生整備を行う。 <問題>体験訓練や報道などによる映像が不安や心配を抱かせる可能性がある。<解決方策>本人が不安を感じるような映像を繰り返し流すことは行わない。なお、流すことが必要で、そのような映像が流れる時は、つらい人は見ないですむようにする。 <問題>過去に、本人が並ぶことができないため、代表して複数にん分の支援物資を受け取りたい時に、並んだ人数分しか受け取ることができなかった事例がある。<解決方策>代表者が来て複数にん分の提供を要望した場合は、必要とする人数分を提供する。 <問題>大規模災害発生時にはまず一次避難所が開設され、その後に障害特性に応じた対応ができる福祉避難所が開設されることとなっているが、福祉避難所への移動は本人もしくは支援者同伴で行うことが基本となっている。この移動を本人が自力で行うことは困難なことが多い。<解決方策>可能であれば最初から日常的に利用し慣れていて安心できる事業所などに避難をする。必要物資は各事業所から避難所に受け取りに出向き、避難所が可能な支援を行い、連携した取り組みを行う。なお、このような避難所については、当該事業所を利用している人が優先して利用する。また、市町村はこのような対応ができる事業所の把握と登録できる仕組みを整備する。 <問題>大規模災害のこれまでの状況では、避難生活が長期化する例が多く、苦痛が長期化し、障害の悪化が懸念される。適切な避難所に入ることができず、やむなく車中泊などで対応するケースがあるが、この状態での長期にわたる避難は健康上大きな問題となることがある。<解決方策>仮設住宅の早期開設、簡易的なものでもよいので、安心して生活できる個別の環境が確保され、安定した生活リズムで過ごすことができる状態の確保。 <障害種別ごとの問題>聴覚・言語障害 情報が届かなくて逃げ遅れてしまうことがあったり、家族の安否情報も文字情報だけでは得ることが難しい。<障害種別ごとの解決方策>聴覚障害者関連団体と連携し、市町村は聴覚障害者専用の避難所の確保、家族の安全・安心確認をサポートしてもらう。 <障害種別ごとの問題>内部障害 避難所のなかで内部障害であることを示すバッジやマークを普及してほしい。生活のうえでの暑さ寒さを気にかけて対応してほしい。オストメイトの場合、ストーマ装具が必需品であるが、避難所へ備蓄されていなかったり、備蓄されていてもストーマ装具の知識がないため、適切に対応していただけない。<障害種別ごとの解決方策>内部障害について理解を促すツール、知識の普及が必要。ストーマ装具を備蓄したり、行政 かっこ 避難所運営側 でオストメイトのかたへの対応やストーマ装具に対する知識を備えていただきたい。 <障害種別ごとの問題>自へいスペクトラム症を中心とした発達障害 福祉避難所はさまざまな人が避難をして生活する所であり、自へいスペクトラム症の特性のある人には難しい環境となることがある。<障害種別ごとの解決方策>個別の避難場所の提供。 令和6年能登半島地震についてのコラム2 「実際に地震を体験してみないと真の恐ろしさはわからない!」 全国重症心身障害児(者)を守る会 副会長 かっこ 富山県支部長 藤澤 喜一 地震発生から10ヶ月経つが、被災地 かっこ 石川県・富山県 では時間が止まったまま。報道などでは、「これまでとは異なる特別の災害」であるかのように伝えられることが多いが、孤立した集落は石川県内で最大24地区だが、南海トラフ巨大地震では約千から2千集落が孤立するとされ、今回の地震の比ではない。能登半島地震は「対岸の火事」ではないのである。障害のあるかたへの支援関係も、理想はこうじょ・きょうじょ・自助の3つが重なり合う必要があるのに、現実は3つの「じょ」は乖離したままで全くと言ってもいいくらい機能しなかったように思う。机上の空論の支援策では駄目であることが実証された。絶対に避難計画に沿った避難訓練の実施が必須。いつまた起こるかもしれない地震に備えて「自分の命は自分で守る」という自助の準備が喫緊の課題である。加えて互助も自助とセットにして整備が必要。安否確認の観点からも準備品として ヘルプマークぷらすICチップの保持を推奨する。是非 早めの備えを! 2 自宅等での困りごと 1.福祉専門職との連携 <問題>自宅避難していることを把握してもらえるのか、ヘルパーや支援員との連絡が取れない、外出 かっこ 移動 ができない。情報の取得が難しい。<解決方策>非常時の場合について事前にヘルパーや支援員等と確認を行う。担当のヘルパーや支援員が動ける場合には、巡回や派遣の調整。支援物資の配達。安否確認。 <障害種別ごとの問題>視覚障害 家庭内の被災状況がわからないため 周りに伝えることもできない、避難生活が長期化した場合の心のケアが必要。<障害種別ごとの解決方策>精神的負担軽減のために専門職を派遣。 <障害種別ごとの問題>肢体不自由 家族だけでの介護は難しい。一人では食事の用意ができない。<障害種別ごとの解決方策>介護者の派遣。相談支援員の派遣。 <障害種別ごとの問題>重症心身障害 非常用電源の確保。在宅避難の場合、支援物資の入手や救助など孤立してしまうことへの不安。<障害種別ごとの解決方策>訪問看護ステーション、訪問介護事業所が連携し、支援員を派遣。 <障害種別ごとの問題>聴覚障害 連絡手段がFAXの人は停電時に連絡できないことがある。<障害種別ごとの解決方策>社会福祉協議会や聴覚障害者情報提供施設、手話サークル等から支援者を派遣。 2.医療 かっこ 医療体制、医療専門職との連携、投薬など <問題>常用薬が切れてしまうこと、常用薬が手に入るのかが心配。冷蔵保存が必要な薬がある。停電が起きてしまうと医療機器が使えなくなってしまう。かかりつけの病院へ行くことができない。<解決方策>常用薬がすぐにもらえるように入手ルートの確保・整備。発電機や蓄電池の支給や配付。医療相談ができる専門の医師等の確保と主治医との連絡手段の確保。出張薬局。迅速な医療支援。非常用電源設備の設置。医薬品、医療用消耗品、衛生用具の備蓄。流動食の確保。衛生的な水の確保。 <障害種別ごとの問題>視覚障害 視覚障害においては、薬が手元にあっても、間違えずに用意すること、服用することに不安がある。<障害種別ごとの解決方策>支援員の派遣。 <障害種別ごとの問題>肢体不自由 肢体不自由児者 かっこ 医療的ケア児者を含む においては、排泄時に使うおむつやおしりふきなどの不足が心配。服薬ゼリーの不足、医療機器 かっこ注射器・衛生用品の不足、医療機器を持ち込める空間や設備が必要。流動食や経管栄養への対応があり、自身での体温調整が難しいため避難所内の温度管理が必要。じょくそうにならないよう厚いマットもしくはベッドの設置が必要。<障害種別ごとの解決方策>肢体不自由児者 かっこ 医療的ケア児者を含む の避難施設に医療用品・衛生用品・医療機器等の備蓄。 <障害種別ごとの問題>重症心身障害 重症心身障害児者においては、リハビリができないことによる下肢硬直、床ずれの悪化。医療的ケアに必要なカテーテル等の不足が心配。人工呼吸器や酸素濃縮器、吸引器などの医療機器に必要な電源の確保。喀痰吸引や胃ろう、どうにょう等の医療的ケアに必要なカテーテルや注射器などの医療用消耗品の不足。感染症に対するリスクが高い重症心身障害児者は、衛生管理の整った避難所での滞在が安全・安心。また、口腔内の衛生状態悪化により、むし歯やし周病だけではなく呼吸器系の感染症リスクも高くなるため、口腔ケアが重要。<障害種別ごとの解決方策>酸素のスムーズな確保。医療機器使用のための電源確保。避難所での別部屋の確保。衛生的な水の確保。 <障害種別ごとの問題>聴覚・言語障害 聴覚・言語障害においては、コミュニケーションへの不安がある。<障害種別ごとの解決方策>音声認識アプリや筆談ボード等の用意。 <障害種別ごとの問題>内部障害 内部障害においては、定期的な医療が必要。病気が悪化しても周囲に言えない。常時酸素が必要である。<障害種別ごとの解決方策>医療体制の確保。 <障害種別ごとの問題>知的障害 薬が手元にあっても、間違えずに用意すること、服用することができない人もいる。<障害種別ごとの解決方策>本人に服薬をしているか確認し、服用の支援をする。薬がない場合は、家族や支援者と連絡を取り、服薬内容を確認して入手の支援をする。 <障害種別ごとの問題>難病・小児慢性 災害対策基本法による避難行動要支援者名簿や、個別避難計画または被災者台帳の作成。<障害種別ごとの解決方策>難病と小児慢性疾患の患者は、申請に基づき登録者証が発行され、日常行動要支援者名簿や個別避難計画または被災者台帳の作成に関する事務をそれぞれの行政機関が行えるようになる。 <障害種別ごとの問題>自へいスペクトラム症を中心とした発達障害 言葉を話すことができても 相手の人に状態を適切に伝えることが困難な人が少なくない。抗てんかん薬や向精神薬の不足。<障害種別ごとの解決方策>サポートが必要。 3.情報保障 <問題>情報が手に入りにくい。<解決方策>情報提供の工夫 かっこ 訪問、携帯電話への通知やメール。緊急時のホットラインの整備や連絡先・連絡手段の広報。 <障害種別ごとの問題>視覚障害 ポストに投函された内容をすぐに確認できない。<障害種別ごとの解決方策>支援員による代読。 <障害種別ごとの問題>聴覚・言語障害 警報の音がきこえない、テレビでの情報がわかりづらい。テレビやネットなどで情報を得ようと思っても、手話や字幕がないため 内容がわからない。日本語が苦手なろう者は、行政機関などからの文書、ネットの文章を読んでも理解できないことがある。<障害種別ごとの解決方策>聴覚障害者用日常生活用具等を活用する。字幕付き、手話通訳。携帯電話に文字での情報提供。テレビでの災害報道やネットの災害関連情報の動画には 手話、字幕をつける かっこ なおアイ・ドラゴン4の設置があれば、字幕のみならず手話通訳も視聴できる。文章の内容を手話に翻訳した動画をネットにアップする。はっさい直後から情報が得られるよう伝達手段の整備。 <障害種別ごとの問題>重症心身障害 情報からの孤立が不安。<障害種別ごとの解決方策>訪問での見廻り。 4.自宅等での移動 <問題>いえの状況によって移動が困難になる。<解決方策>人材派遣 かっこ 災害ボランティアや介助者・相談支援員。 <障害種別ごとの問題>視覚障害 自宅内の状態が把握できない、自宅内での移動が難しい。<障害種別ごとの解決方策>介助者 かっこ ガイドヘルパーの派遣。 <障害種別ごとの問題>肢体不自由 一人での移動は難しい。<障害種別ごとの解決方策>介助者の派遣。 <障害種別ごとの問題>重症心身障害 医療機器装着時は、自宅での移動も人手と細心の注意が必要。<障害種別ごとの解決方策>訪問看護師、訪問介護ヘルパー、障害特性に理解のある災害ボランティアの派遣。 5.周囲の理解 <問題>自宅避難していることに気づいてもらえない可能性がある。<解決方策>予め地域 かっこ 隣近所に障害のあるかたがいることを知ってもらう。自宅避難者の確認。避難できない人がいることを示す旗などを自宅前に提示する。 6.その他 <問題>食料の補充のための外出ができない。<解決方策>避難できない人がいることを示す旗などを自宅前に提示して、食料や必要物品の配布。平時から当事者の状況理解。自宅避難者の把握。自宅避難していることを指定避難所への連絡する手段の確保。 <障害種別ごとの問題>聴覚・言語障害 物音で危険を察知できないため、閉じ込められてしまったときに不安がある。<障害種別ごとの解決方策>聴覚障害者用日常生活用具等を活用する。 <障害種別ごとの問題>内部障害 子どもの心臓病は障害として理解されづらい。<障害種別ごとの解決方策>小児慢性疾病や難病患者は障害者であること、要支援の対象であることを認識し、計画のなかに入れる。 令和6年能登半島地震についてのコラム3 「障害者が安心して行ける避難所」全国脊髄損傷者連合会石川県支部 岩坂 直志 1月1日の地震が発生しすぐに津波警報、避難所へは海抜の低い道路をドキドキしながら行きました。避難所は階段がありスロープもなく入ることは不可能で、お願いしようにもバタバタしていて、辺りも暗くなってきました。仕方なく車中泊、翌日の食事は一食で 水も50みりりっとる一本、二日目は白山市の息子の所へどうにか避難することができました。この間に水分ぶそくで膀胱炎を起こして6か月間入院しました。退院後に家の様子を確認しに行きましたがブルーシートは直ぐに裂けて雨漏りし住むことは出来ず、さらに避難するときにできたじょくそうが悪化して かっこ 手術予定 またも入院しました。 この10か月のあいだに行政機関には家の天井、屋根を直してほしいと頼みましたがなんの連絡もありません。後で聞きましたが福祉避難所があるようでしたが普段からなんの情報もなく、ましてや開所もしていなかったようです。 何度も地震が起きている能登で災害時のマニュアル かっこ 障害者用を出していただけるとありがたいです。 3 各行政機関の災害対策における当事者参加の状況 1.避難訓練 <問題>地域において状況はさまざまである。<解決方策>地域の防災情報に関心をもつ。可能な限り、地域の防災会議等に参加する。 参加した理由・感想など 参加要請があった。必要な支援内容を伝えたかった。障害がある人への配慮について話す時間がなかった。障害者が参加できる体制が整っていなかった かっこ 参加を想定していない、健常者用の訓練しかなかった。 参加しない理由など 参加要請がない。参加したくてもできない かっこ 一人で移動ができない、会場が遠い、体力的に厳しい、保護者の高齢化。障害者への配慮がされているかわからない。実施していない。 <障害種別ごとの問題>視覚障害 一人での移動が困難であるため、参加できない。<障害種別ごとの解決方策>支援員の確保。 <障害種別ごとの問題>聴覚・言語障害 聴覚障害児者の災害バンダナが活用されていない。手話通訳者の人数が足りなくなる。「きこえない人への配慮 かっこ 号令を声掛けだけでなく、文字で見てわかるようにしているから、安心して参加できる」ということを伝えてもらいたい。<障害種別ごとの解決方策>聴覚障害児者の災害バンダナの周知・活用。障害当事者の職員の採用。メールやらいん等の相談受付の実施。遠隔手話通訳の活用。 <障害種別ごとの問題>肢体不自由 避難時は個室が必要であることを参加した際に伝えた。車いすを使えない設定の訓練で1きろめーとる歩いた。2りっとるの水と非常食を渡され、誰の手助けもなかった。荷物を先に運んだあと、移動した。天候が悪く参加できなかった。暑い時期の早朝に開催されたため、本人を連れていけなかった。体力的に厳しい。会場が遠かった。<障害種別ごとの解決方策>平時から障害者の状況周知。 <障害種別ごとの問題>知的障害 避難訓練の想定がわからず混乱し、参加できない人もいる。<障害種別ごとの解決方策>地域での防災訓練等に、家族や支援者と参加して練習する。 <障害種別ごとの問題>重症心身障害 野外が集合場所であるため、暑い日や寒い日には参加しにくい。一番近い訓練先がバリアフリーでなかったので参加しなかった。医療的ケアや体力的にも参加が難しい。<障害種別ごとの解決方策>在宅人工呼吸器使用者の災害時個別支援計画の作成。 2.マニュアル作成 <問題>地域においてマニュアル作成状況はさまざまである。<解決方策>静岡県 かっこ 地域防災活動マニュアル 葛飾区 かっこ 地域防災活動マニュアル地震編・水害編 参加している 理由 家族が参加している。初めて作る時に参加したが、更新時には声がかからなかった。行政機関が意見を聞きに来た。意見を提出する場がある。意見を取り入れてもらっている。 参加していない 理由 参加要請がない。参加希望を行政機関に伝えた。実施有無がわからない。マニュアルがあるかどうかわからない。 <障害種別ごとの問題>肢体不自由 災害時には一人ひとりの実情に合わせた支援ができない。<障害種別ごとの解決方策>県が「医療的ケアが必要な子ども達のための災害時対応マニュアル」と「災害時必携ファイル」を作成。災害時に医療的ケアを必要とする児童について、一人ひとりの実情に合わせた計画を作成し、主治医や医療・福祉・学校・行政機関の関係者や近隣住民などと共有できるための様式が医療機関や福祉施設等で案内され、家族が活用できるようになっている。小児在宅医療的ケア児災害対応マニュアル かっこ 2021ねん 三重県 小児科医会 小児在宅検討委員会 参照 が作成された。 <障害種別ごとの問題>聴覚障害 情報保障が必要。<障害種別ごとの解決方策>手話通訳者・要約筆記者の派遣。 3.その他 <問題>障害について理解されない。<解決方策>地域の防災勉強会に参加する。しょう連協で作成した「地域での支えあい 障害理解への第一歩 かっこ 令和2年3月」や「避難生活での支え合い 障害のあるかたと家族の困りごと かっこ 令和7年3月」などのパンフレットを配布する。 <障害種別ごとの問題>内部障害 障害について理解されない。<障害種別ごとの解決方策>内部障害、心臓疾患者は特性がさまざまなため、その特有さを知ってもらう啓発活動が大切。 <障害種別ごとの問題>重症心身障害 障害について理解されない。<障害種別ごとの解決方策>人工呼吸器を使用する障害者の模擬避難訓練の実施。その様子を動画撮影し、DVDを作成した。各地域の関係機関や団体へ配布し、その映像を使った研修会や勉強会を実施している。 令和6年能登半島地震についてのコラム4 「きこえない・きこえにくい人の避難生活の実情とこれへの対応」全日本ろうあ連盟理事 かっこ 聴覚障害者災害救援中央本部委員/石川県聴覚障害者災害救援対策本部副本部長 藤平 淳一 奥能登地域 かっこ 輪島市・珠洲市・能登ちょう・穴水町 には 石川県聴覚障害者協会の会員が13名居住しており、被災後にきこえないために不便な思いをしてきた。このうち2例を取り上げて紹介する。  穴水町の高齢ろう兄弟は、近隣住民とのコミュニケーションがうまくいかないことによるトラブルを抱えていたため、家屋が全壊したにもかかわらず地域の避難所での生活を拒否して、ストーブも効果のない極寒の車庫の中で生活し、避難所にはスマホの充電等で短時間寄るのみであった。  能登ちょうの高齢ろう女性は、ろう学校に通えず、簡単な身振りでしかコミュニケーションできなかったが、社交的で向かいの家の高齢女性と仲良しだったため、そのかたに引っ張られて、地域の避難所に行き、そこで生活を送った。友人の配慮で水や食べ物はもらえたが、避難所の運営側は聞こえない人が居ることを把握していなかった。また家屋が全壊したため 薬を取ってくることができず、「薬がほしい」「病院に行きたい」との訴えも通じないだろうと、あきらめて我慢して避難所生活を送っていた。  これらのことから、石川県と交渉して、情報保障や心理的なケアが必要な聞こえない・聞こえにくい人を、県が運営する1.5次避難所 かっこ 金沢市 に集め、ろう者のムラを作ることにし、1月8日より各地の避難所で生活している聞こえない・聞こえにくい人に順次声掛けをし、最終的には11名があつまった。1月12日より2次避難所 かっこ 白山市 に移転し、8月29日に退去するまで、手話通訳派遣やろうあ相談員のサポートの中で、避難所生活を営むことができた。 4 新しい避難所運営のあり方 かっこ 提言と要望 1.提言 行政機関・専門職・地域住民代表・当事者団体を構成メンバーとする要援護者対策検討会を設置して、訓練計画・マニュアルの作成・実践的な避難訓練を行うことによって、課題を抽出し、その後の計画や訓練に活かすという PDCAサイクルを実施することが重要と考える。避難所のトイレで対応できない車いす対応の仮設多目的トイレの配置。 視覚障害 ユニボイスブラインドというアプリにハザードマップの機能が追加された。発令されている警報を確認したり、近くの避難所を確認したりすることができる。大変助かっている。 聴覚・言語障害 コミュニケーションが取れる準備をすること かっこ 筆記用具やコミュニケーションボード、手話通訳者・要約筆記者の手配。コミュニケーションをとる時には、コミュニケーションボードや場所、人などを指さしのジェスチャーや口元を見せながら話したり、筆談で確認しながら伝える。 重症心身障害 厚生労働省の医療的ケア児等医療情報共有システム かっこ MEISの活用。 2.要望 かっこ1 運営側が地域在住の障害者の名簿の把握が必要と考える かっこ すうじつかん、地域に障害者がいると把握されていなかった。 かっこ2 当事者の意見を入れた運営は大切だと思うが、意見の違いがある場合があるので、調整が必要と思われる。 かっこ3 障害当事者は障害のことをより理解しているのでより住みやすい避難計画を策定できるのではないか。 かっこ4 福祉避難所は、いろいろな障害がある人が集まり、それぞれ支援してほしいことや介助してほしいことが違うので、はっきりと必要な意見を言え、サポートできる人がそれぞれの要望に対応してほしい。 まる1 一般に避難所は、学校を使用することが多いので、空き教室を障害特性に応じた避難所にしてほしい。 まる2 避難所という特殊な環境では自分のことを優先しがちだが、障害者への思いやりの気持ちをもって、誰もが気持ちよく居られる場所であってほしい。 まる3 女性や子供、高齢者、障害者など弱者の目線で運営してほしい。 まる4 個人のプライベートも守られ安心して過ごせる空間であってほしい。 まる5 色々な障害がある者が参加して災害・避難生活について話しあいの場があればよい。あわせて、理解があり、よく動けて補助ができる付添がいれば障害者にとって安心して避難生活が送ることができる。 まる6 避難が必要な場合には、運営する側も被災者である。いろいろな立場のかたが運営側にいて、中心に行政のかたがいて取りまとめてくれるとよい。日ごろから、運営側の方々で顔合わせ、コミュニケーションをとれる機会があったほうがよい。 まる7 避難所運営の前に、利用しやすい避難所に改良してもらうことを優先する。 3.障害種別ごとの要望 視覚障害 かっこ1 常に情報を「もらう」立場ではなく、自身がかかわることで積極的に情報を「得られる」ようになるのではないか。 まる1 ハザードマップを視覚障害者にもわかりやすいものにする。 まる2 極力少人数の部屋にはいれたら少しは動きやすい。 まる3 できるだけ慣れている自宅で避難生活が送りたい。そのために可能な限り食料や日用品を配布できるようなシステムを構築してもらいたい。 まる4 避難所に予備のはくじょう、歩行誘導マット、ラジオを用意してほしい。 聴覚・言語障害 かっこ1 聴力だけでなく環境 かっこ 場所 によって聞こえ方が異なることから以下のニーズがあるため、避難所では可能な限り希望の場所を確保する。 まる1 正確な情報を短時間で得られるようにするために、運営者の近くがよい。 まる2 騒音・雑音で疲れてしまう かっこ 体育館や公民館など音が響く ため、狭くても個室がよい かっこ いつどのような案内があるか、耳を澄ましたり、気にかけるため、疲れやすくなってしまうため。 まる3 隅のほうが壁で声が跳ね返って聞きやすい、周りからの声掛けが目で見てわかるため安心。 まる4 食料が配られるときに掲げられる文字情報やイラストが見やすい場所がよい。 まる5 災害が起きた時に手話ができる人が聞こえない人をサポートできるように、「私は手話が出来ます」とわかるようなものがあるとありがたい かっこ 災害バンダナ。 まる6 音声だけでは情報を理解できないことがあるため、避難所では最低限、文字による情報提供を徹底してほしい。 肢体不自由 かっこ1 病院を避難所に加えてほしい。 まる1 ポータブル電源の用意、医師・看護師の配置。 まる2 避難所では車いすで通れる通路がない状態。避難所を解放する前に通路の整備をお願いしたい。 まる3 車いすトイレの付近は車いすのかたの優先スペースにしてほしい。 まる4 簡易トイレが必要。 まる5 大人用のおむつ替えベッドが必要。 知的障害 かっこ1  障害児・者 ありきの避難所運営をお願いしたい。 かっこ2 カームダウンスペースも設けてほしい。 かっこ3 落ち着くための、趣味のもの かっこ 紙と鉛筆、おもちゃなど を用意してほしい。 内部障害 かっこ1 心臓病児者は外に出るのが難しいため、自宅避難でも水や食料を届けてほしい。避難所で受け取れるようにしてほしい。 重症心身障害 かっこ1 家族が避難所運営委員となって防災計画策定に参加する必要を感じている。ただし、重症心身障害児者本人は喋れないことが多く家族による代弁が必要となるほか、はっさい後は介護が中心となるため避難所運営の役割を担って動くことは困難である。 まる1 感染症に対するリスクが高い重症心身障害児者は、衛生管理の整った避難所での滞在が安全・安心。 まる2  医療・福祉関係機関と連携し、迅速に必要な支援につながる避難所の体制整備。 令和6年能登半島地震についてのコラム5 「能登半島地震における視覚障害者支援の取り組みと今後の課題」社会福祉法人石川県視覚障害者協会 理事長 米島 芳文 石川県視覚障害者協会は、金沢市視覚障害者地域生活支援センターと共に、石川県が進める災害対策に協力すること、能登地区自治体が取り組む活動に協力することを目的に、視覚障害者支援本部を1月10日に設置し、被災した視覚障害者への支援を続けている。その主な活動内容は、視覚障害者の安否確認と支援に必要な情報収集、1.5次避難所における支援、書類の代筆・代読支援などの2次避難先における支援、災害見舞金の取り扱い、公費解体手続きの支援、医療機関隊員や仮設住宅入居に向けての支援などである。 復興に向けての課題は、安心して暮らせる住居等の選択、生活に必要な障害福祉サービス等の利用、障害者を支える地域コミュニティの復活、温泉マッサージ師など視覚障害者の働く場の確保である。そのためにも地域復興に向けての取り組みに期待を寄せたい。 今回の能登半島地震の支援を通して、避難および避難生活における課題が明らかになった。具体的な課題として、個別避難計画の検討、飲料水・食料品の確保、トイレの利用、通信手段の確保、断水時における生活水の確保、2次避難先の確保、移動支援者や申請書類作成に必要な代筆・代読支援者の確保、生活資金の確保などがあり、日頃より地震・豪雨による災害に備えて一人ひとりが考えることが大切である。 検討経緯 令和5年1月18日 第1回委員会■ 議題・委員長の選任について・「避難生活における障害のあるかたの困りごとに関する研究」の内容について 令和5年3月24日 第2回委員会■ 議題・「避難生活における障害のあるかたの困りごとに関する研究」のアンケートシート(案)について・同志社大学 社会学部教授 立木茂雄氏 講義 テーマ:障害者の避難生活に関する支援について 令和5年6月28日から8月31日 アンケートの実施 令和5年9月22日 第3回委員会 かっこ 第1回ヒアリング■ 議題・構成団体からの報告 団体 7団体 全国 重症心身障害児(者)を守る会 全国 てをつなぐ育成会連合会 全日本 難聴者・中途しっちょうしゃ 団体連合会 全日本 ろうあ連盟 日本 重症心身障害福祉協会 日本 知的障害者福祉協会 日本 視覚障害者団体連合 令和5年10月25日 第4回委員会 かっこ 第2回ヒアリング■ 議題・構成団体からの報告 団体 5団体 全国 肢体不自由児者父母の会連合会 全国 難聴児を持つ親の会 かっこ 全国 心身障害児福祉財団の構成団体 全国 心臓病の子どもを守る会 全国 もうろう難聴児施設協議会 日本 自閉症協会 ・成果物のイメージ、作成後の展開について 令和5年10月30日 第5回委員会 かっこ 第3回ヒアリング■ 議題・構成団体からの報告 団体 5団体 全国 肢体不自由児施設運営協議会 全国 障害者とともに歩む兄弟姉妹の会 全国 脊髄損傷者連合会 日本 きんジストロフィー協会 日本 身体障害者団体連合会 ・成果物のイメージ、作成後の展開について 令和6年7月31日 第6回委員会■ 議題・令和6年度の進め方(案)について・成果物(案)について・令和6年度第1回しょう連協セミナー開催日について・その他 令和6年11月6日 第7回委員会■ 議題・報告書(案)について・パンフレット(案)について・その他 令和6年12月5日 第8回委員会■ 議題・報告書(案)について・パンフレット(案)について・その他 令和7年1月24日 第9回委員会■ 議題・パンフレット(案)について・その他 【ヒアリング協力団体】かっこ「集約表」掲載順 1.全国 肢体不自由児者 父母の会連合会 2.全国 肢体不自由児 施設運営協議会 3.全国 重症心身障害児者 を守る会 4.全国 心臓病の子どもを守る会 5.全国 脊髄損傷者連合会  6.全国 てをつなぐ育成会連合会 7.全日本 難聴者・中途しっちょうしゃ 団体連合会 8.全日本 ろうあ連盟 9.日本 肢体不自由児協会 10.日本 自閉症協会 11.日本 重症心身障害福祉協会 12.日本 知的障害者福祉協会 かっこ 通所施設・事業所 13.日本 知的障害者福祉協会 かっこ 入所施設 14.日本 てんかん協会 15.日本 視覚障害者団体連合 16.全国 心身障害児 福祉財団 17.全国 もうろう難聴児施設協議会 委員名簿 かっこ 令和7年1月現在・敬称略 役職 氏名 所属団体 かっこ 役職 委員長 石橋吉章 全国 肢体不自由児者父母の会連合会 かっこ 相談役 委員 いけべけんしろう 全国 肢体不自由児施設運営協議会 かっこ 理事 委員 佐藤真弓 全国 重症心身障害児者 を守る会 かっこ 東京都支部 小平市分会長 委員 藤木和子 全国 障害者とともに歩む兄弟姉妹の会 かっこ 副会長 委員 田部井恒雄 全国 障害者とともに歩む兄弟姉妹の会 かっこ 相談役 令和5年9月より藤木和子委員の代理 委員 岩野まさふみ 全国 心身障害児福祉財団 かっこ 常務理事 委員 しも堂前亨 全国 心臓病の子どもを守る会 かっこ 事務局長 委員 祐成常久 全国 脊髄損傷者連合会 かっこ 常務理事 令和5年12月まで 委員 半谷克弘 全国 脊髄損傷者連合会 かっこ バリアフリー等WG 令和6年7月より 委員 佐々木勝 全国 もうろう難聴児施設協議会 かっこ 事務局長 委員 おおたに喜博 全国 てをつなぐ育成会連合会 かっこ 副会長 委員 神矢てつじ 全日本 難聴者・中途しっちょうしゃ 団体連合会 かっこ 理事 委員 有山一博 全日本ろうあ連盟 かっこ 理事 令和5年10月まで 委員 河原雅浩 全日本ろうあ連盟 かっこ 副理事長 令和6年7月より 委員 矢澤健司 日本 きんジストロフィー協会 かっこ 上級顧問 委員 内山ときお 日本 自閉症協会 かっこ 副会長 委員 松本こうせい 日本 重症心身障害福祉協会 かっこ くまもと江津湖療育医療センター 事務長 委員 佐藤加奈 日本 身体障害者団体連合会 かっこ 事務局長 委員 古川彰彦 日本 知的障害者福祉協会 かっこ 元 政策委員会委員 委員 田所裕二 日本 てんかん協会 かっこ 理事 委員 橋井まさき 日本 視覚障害者団体連合 かっこ 副会長 委員 長谷川三枝子 日本 リウマチ友の会 かっこ 理事 令和6年10月まで むすびにかえて 令和4 かっこ 2022年度から研究テーマとして取り組んだ「避難」・「避難生活」は、誰しもが関係することだ。その地域で普通に生活をしているところに「突然」にやってくる地震には、事前にいろいろと家族間で話し合い、その対応策を決めてあったとしても どのケースも戸惑うだろうが 話し合っておくことは大切だと思う。 「避難生活における障害のあるかたの困りごとに関する研究」のアンケート結果から障害当事者にとってどのようなケースであっても「避難」・「避難生活」は大変な重労働であることから、自宅避難を選択されている状況がわかった。そのためにも「支え合える環境づくり」を進めるためには、日ごろから地域でかかわることが、障害特性の理解を得ることになり、避難生活の環境向上につながると思う。 また、これまでの震災で被災当事者の声、知恵 寝室の家具の固定と上部を物置としないこと かっこ 阪神・淡路大震災の経験から いまだに守っていない自分に大いに反省している。 日本は、地震、災害の多い国だ。自分の身と、家族の身を守るために、避難訓練を含む平時からの対策 全天候型 かっこ 立木同志社大学教授 に取り組むことが被害のげんさいにつながると思う。 今回の調査で生活インフラ倒壊による「長期避難生活」、災害と福祉・医療に係る「DWAT」、「たいこう支援」等まだまだ取り組まなければならない課題があると感じた。 令和7 かっこ 2025年3月 社会福祉法人 全国社会福祉協議会 障害関係団体連絡協議会「避難生活における障害のあるかたの困りごとに関する研究」委員会 委員長 石橋吉章